▼目次
インビザラインは透明で目立ちにくい矯正装置として、幅広い世代に注目されています。
しかし、「何歳から治療を始められるのか?」「大人と子どもでの効果の違いはあるの?」について疑問を持たれる方も多いかと思います。
今回は、インビザライン治療を考えている方のために、適応年齢や子どもと大人での違い、治療の際の注意点やケア方法について解説していきます。
1. インビザラインの適応年齢は何歳?
インビザラインは、基本的に年齢制限がなく、子どもから大人まで幅広い層に適応可能な矯正治療です。
子どものマウスピース矯正は「インビザライン・ファースト」と呼ばれる永久歯が生え揃い始める7歳頃から適応とされる治療法があります。
「インビザライン・ファースト」は成長期にある子どもの顎の発育や歯列の成長を促進し、歯並びを整えていきます。
一方で、大人の場合は「インビザライン」を使用して歯並びを治療していきます。年齢に関係なく治療を始めることが可能です。
しかし、大人の場合、顎の成長がすでに終了しているため、歯の移動は子どもよりも少し時間がかかることがあります。
インビザラインは年齢を問わず適応できるものの、歯や顎の状態により治療内容が異なるため、初回の診断で適切な治療計画を立てることが重要です。
2. 子どもの歯列矯正のメリット
子どもの歯列矯正には、多くのメリットがあります。以下に、子どものころから歯列矯正を行うメリットを解説します。
①歯を抜かずに治療できる可能性
顎が小さい場合、早期に治療を行うことであごの幅を広げることができます。
顎を広げることで、永久歯がきれいに並ぶスペースを確保できます。奥歯の位置を調整するため、歯を抜かずに矯正治療ができる可能性が高まります。
②上あごと下あごの成長バランスを調整できる
出っ歯や受け口の原因となる上あごと下あごの位置ズレは、成長期の段階での矯正治療によりコントロール可能となっています。上あごと下あごの成長を適切に誘導することで、骨格のバランスを整え、理想的な噛み合わせにしていきます。
③口呼吸などの早期改善
お子様に見られる舌癖や口呼吸などの習癖は、顎の発育や歯並びに悪影響を及ぼします。筋機能訓練を通じて口周りの筋肉や舌のトレーニングを行うことで、正常な成長を促し、将来の矯正治療の安定性を確保できます。
④むし歯や歯周病リスクの軽減
歯が整列することで、歯磨きがしやすくなり、磨き残しが少なくなります。これにより、むし歯や歯周病のリスクが軽減されます。また、噛み合わせが整うことで、歯への負担が軽減され、長期的に健康な歯を保つ助けになります。
⑤お口の健康管理の向上
定期的な通院により、歯科医師が成長過程でお子様のお口の健康状態をチェックできます。むし歯の早期発見や予防に加え、適切な指導を受けることができるため、健康な口腔環境を維持しやすくなります。
3. 大人と子どもでインビザラインの効果に違いはある?
インビザラインは、大人と子どもの両方に効果的な治療法ですが、効果の出方や治療の進行には年齢による違いが見られることがあります。ここでは、大人と子どもそれぞれにおけるインビザラインの効果の違いについて詳しく解説します。
①治療期間の違い
成長期の子どもは骨が柔らかく、歯が動きやすいです。そのため、子どもの場合、比較的短い期間で効果が出やすい傾向があります。一方、大人の場合は骨の成長が完了しているため、骨が硬くなっており、歯の移動がゆっくりとなることが多いです。そのため、同じ治療内容であっても、大人の治療期間は子どもよりも長くかかることが一般的です。
②目的の違い
子どもの場合は歯並びの基礎となる顎の大きさやバランスを整え、将来の歯並びの予防としての治療が重視されます。一方、大人の治療では、すでに確立された歯並びや噛み合わせを改善していく目的があります。そのため、大人の治療には精密な治療計画が必要であり、治療の難易度が高くなることが一般的です。
4. インビザライン矯正の注意点とケアのポイント
インビザライン矯正を成功させるためには、日々のケアと注意点をしっかりと守ることが重要です。以下に、インビザライン矯正中に知っておきたい注意点とケアのポイントを解説します。
①装着時間を守る
インビザラインの効果を最大限に引き出すためには、1日20時間の装着時間を守る必要があります。食事や歯磨きの時以外はできるだけ装着し、特に夜間の着用を欠かさないようにしましょう。装着時間が不足すると、計画通りに歯が動かず治療が延びる可能性があります。
②マウスピースのケア欠かさない
インビザラインのマウスピースは定期的な清掃が重要です。毎日、専用のクリーニング液やぬるま湯で洗浄し、雑菌や汚れが付着しないようにしましょう。熱湯での洗浄は、マウスピースが変形するリスクがあるため避けてください。
③食事の際には外す
マウスピースを装着したままでの食事は厳禁です。食事中に取り外すことで、マウスピースが破損したり汚れたりするのを防ぎます。また、食後は歯に食べかすが残らないよう、歯磨きをしてからマウスピースを再装着するようにしましょう。
④治療計画に沿った交換タイミングを守る
インビザライン矯正では、マウスピースを一定期間ごとに交換します。適切なタイミングで新しいマウスピースに交換することで、計画通りの治療が可能になります。交換を忘れると矯正が遅れてしまうため、交換日を忘れないようにしましょう。
⑤子どもの自己管理をサポートする
子どもがインビザライン矯正を行う場合、保護者のサポートが重要です。装着時間の確認や清掃の指導を行うことで、矯正効果がよりスムーズに得られます。特に自己管理が難しい小さなお子様には、保護者が積極的にケアのサポートをすることが望ましいです。
インビザラインは年齢を問わず、幅広い方々に適応できる矯正治療方法です。
子どもの矯正では成長に合わせた骨格バランスの調整やむし歯予防、歯の抜歯リスクの軽減など多くのメリットがあります。
効果を引き出すためには、装着時間や清掃、異常の早期対処が重要です。
適切なケアと自己管理を行うことで、インビザラインの治療効果を最大限に活かせます。
矯正治療のご相談は、青山フジタデンタルクリニックにお任せください。
監修:フジタデンタルクリニック
院長 藤田晃大